【退職手続き完全ガイド】必要な書類から公的手続きまで徹底解説！

初めての退職手続きはわからないことが多いものですが、退職手続きに漏れがあると後々トラブルになる可能性があります。この記事では、退職手続きの流れ、提出・返却するもの、受け取る書類などを解説します。記事を読めば、退職の準備と手続きをスムーズに行うことが可能です。

退職手続きを理解し、必要な情報や資料を用意しましょう。

退職手続きの流れ

退職手続きの流れを理解して、計画的に進めればスムーズな退職が可能です。退職手続きは以下の流れで進めます。

適切な手続きを踏めば、順調に退職できます。

退職の意思表明

退職の意思表明は、手続きの第一歩です。退職の手続きをスムーズに進めるには、直接上司に対面で話をするのが一般的です。話す際は、事前に日程を調整して時間を確保しましょう。退職理由を簡潔に伝えることが重要です。会社の規定に従い、通知期間を守りましょう。

退職の意思表明を丁寧に行えば、退職届の提出に移りやすくなります。

退職届の提出

退職届の提出は、退職の意志を正式に伝える手続きです。退職届は退職希望日の1か月前までに提出します。会社が後任の手配や業務の引き継ぎを行う時間を確保するために、できるだけ早く報告しましょう。退職届は書面で提出し、内容には退職日と退職理由を明記します。

口頭だけでの通知は避け、書面での提出が必須です。退職届は、人事部や上司が受理します。受理されたら、必要に応じて他の手続きもします。退職届の提出は、業務の引き継ぎに影響を与えるので、早く適切に行うのが重要です。

業務の引き継ぎ

業務の引き継ぎは、スムーズな仕事の移行のために欠かせません。後任者へ業務をスムーズに引き継げるように、業務リストを作成します。日常のタスクや重要な期限、進行中のプロジェクトなどをまとめておきましょう。引き継ぎスケジュールを策定しておけば、必要なすべての活動が計画通りに行えます。

後任者が必要な情報にアクセスできるよう、連絡先や重要情報を共有しましょう。最終的な確認を行い、引き継ぎの完了報告までできれば、退職の準備が整います。

最終出社

最終出社日は、退職手続きの最終確認を行う日です。最終出社日には、すべての引き継ぎが完了しているのを確認し、問題が残っていないか確かめます。上司や人事部との最終面談を行い、退職手続きが完了しているか確認するのも必要です。

アクセスカードや鍵などの会社の物品は返却してください。最終出社日に必要な手続きを適切に行えば、心穏やかに職場を去れます。

退職時に会社に提出・返却するもの

退職時に会社へ必要なものを提出したり、返却したりすることは、手続きを適切に行うために必要です。社内ルールや契約にもとづき適切に処理すれば、退職手続きはスムーズに進み、後々のトラブルを避けられます。

退職届の正しい書き方

退職届の提出は、退職の意思を会社に正式に伝える重要な手続きです。退職届は白紙のA4サイズの用紙に記入します。用紙の上部中央には退職届と大きく明記し、右上には日付を和暦または西暦で記入します。本文では、退職の意思と退職希望日を丁寧に述べましょう。

退職届を正しく書けば、スムーズに退職手続きを進められます。

会社から借りた物品の返却

退職時に会社から借りた物品を返却するのは、スムーズな退職手続きにおいて重要です。会社から借りた物品としては、以下のものが含まれます。

返却する物品の状態を事前にチェックし、破損や紛失がないか確認しておきましょう。返却時には、すべての物品をリストアップすると手続きがスムーズに進みます。リストをもとに担当者に返却し、受領確認を行ってもらいます。物品に関して不明瞭な点や問題がある場合は、退職日までに解決しておきましょう。

適切な手続きを行えば、退職後のトラブルを避け、スムーズに退職できます。

社内システムやアカウントの処理

社内システムやアカウントの処理は退職時に重要です。適切な手続きを行えば、情報漏洩のリスクを防ぎ、後任者へのスムーズな引き継ぎができます。社内のメールアカウントやアプリケーションアカウントを無効化し、使用していたパスワードを変更または削除しましょう。

後任者や管理者にアカウント情報の引き継ぎを行うため、事前に引き継ぎ計画を立てるのも効果的です。社内システムの措置を適切に実行すれば、企業のセキュリティを保護して、円滑な業務の継続ができます。

退職時に会社から受け取るもの

退職時には、将来の公的手続きや次の職を探すときに、必要ないくつかの重要な書類を会社から受け取ります。以下の書類を受け取り、大切に保管しましょう。

退職時に受け取る書類は、今後の就職活動や税金の申告、社会保険の手続きなどに欠かせません。

雇用保険被保険者証

雇用保険被保険者証は、就労している間に支払った雇用保険料の証明書です。被保険者証には、従業員の保険番号や加入期間が記載されています。退職するとき会社から返還される被保険者証は、重要な書類です。新たに職に就いたときに、被保険者証を新しい雇用者に提出する必要があります。

失業保険を申請するときにも必要となるため、大切に保管しましょう。

年金手帳

年金手帳は、公的年金制度に加入しているすべての方が持つ大切な手帳です。年金手帳には個人の年金保険の加入歴や、保険料の納付状況が記録されています。退職するときには、会社から年金手帳が返却されるので、受け取ったかどうか確認するのが重要です。

年金手帳には基礎年金番号が記載されており、将来の年金請求時に必要となります。新しい職場に就いたり、自営業を始めたりすると、年金手帳の提示を求められます。年金手帳は将来の年金受給額を計算するための、資料としても使用されるので、紛失しないように注意しましょう。

源泉徴収票

源泉徴収票は、今年に受け取った給与と差し引かれた税金の情報が記録されている大切な書類です。源泉徴収票に記載されている情報は以下のとおりです。

退職時には、今年の初めから退職日までの給与に関する源泉徴収票が発行されます。年末調整や確定申告を行うときにも、源泉徴収票が必要になります。会社が源泉徴収票を適切に発行しなかった場合は、税務署へ相談しましょう。

離職票

離職票は、退職した従業員に対して会社が発行する重要な公的書類です。離職票には退職理由や退職日などの詳細が記載されており、雇用保険の受給資格を証明するために必要です。失業保険を申請するときには、離職票が必須となります。退職後はすぐに受け取る必要があります。

通常、退職日から数日以内に会社から直接手渡されるか、郵送で届けられるのが一般的です。

退職証明書

退職証明書は、社員が退職するときに会社から発行される公式な文書です。退職証明書には、退職者の氏名や生年月日、勤務期間、退職日などの基本情報が記載されています。退職証明書は、新しい職場への就職活動や金融機関での手続き、その他の公的な場での本人確認など重要な役割があります。

退職後の公的手続き

退職後には、以下の公的手続きが必要になります。

必要な手続きを適切に行えば、将来の健康保険や年金、税金の問題をスムーズに解決できます。
» 退職後に必要な手続きの流れやと手続き方法を解説

健康保険と年金の切り替え

退職後の健康保険と年金の切り替えは重要です。退職後は勤務先で加入していた健康保険から、国民健康保険への移行が必要です。市区町村の役所で移行手続きができます。国民健康保険への加入申請を提出し、新たな保険証を受け取りましょう。

期限をすぎると保険の適用を受けられない期間が発生するリスクがあります。手続きを適切に行って、退職後も健康や将来の年金受給に関する不安を軽減しましょう。

失業保険の申請

失業保険を申請するときには、最寄りのハローワークへ行き、申請を行います。ハローワークでの申請には、退職時に会社から渡される離職票と雇用保険被保険者証、身分証明書も一緒に提出します。初めてハローワークを訪れるときは、職業相談と求職申込みを同時に行いましょう。

自己都合での離職の場合は、7日間の待機期間が設けられているのも特徴です。受給資格の審査が行われた後、受給できる期間が決定されます。受給開始前には指定された日に、ハローワークで職業訓練や求職活動の説明を受ける必要があります。失業保険の申請手続きを正しく理解して、スムーズに申請を行いましょう。

住民税と所得税の手続き

退職後の住民税と所得税の手続きは、生活基盤の変更と密接に関連しています。退職に伴い勤務地が変わる場合、以前の勤務地の市区町村役場にて転出届を提出し、新しい住所で転入届を行う必要があります。前年度の所得にもとづいて計算される住民税は、新しい住所地の市区町村役場での手続きが必要です。

住民税と所得税の手続きを適切に行って、退職後の税務上のトラブルを避けましょう。

退職手続きのよくある質問

退職手続きについてよくある質問は以下のとおりです。

退職の意向はどれくらい前に伝えるべき？

退職を希望するときには、退職希望日の1か月前に伝えます。スムーズな職場の引き継ぎや後任の準備、同僚との良好な関係を維持するに必要な時間です。早めに退職意向を伝えれば、業務をスムーズに引き継げるので、退職しても職場の運営がスムーズに行えます。

特定のプロジェクトや繁忙期に影響を及ぼさないように、場合によっては早めに伝える必要がある点も考慮しましょう。退職の意向を伝えるタイミングは、状況に応じて柔軟な対応が求められます。

退職後の未払い給与の請求方法は？

退職後に未払い給与がある場合の請求は可能です。法的な保護もあるので、適切な手続きを踏めば給与を回収できます。会社に対して未払い給与の支払いを求める内容証明郵便を送るのが効果的です。請求が正式な形で会社に伝えられるので、法的な手続きのときにも証拠となります。

未払い給与を請求するときは、退職時の給与明細や労働契約書など、関連する証拠をしっかりと確保しておくのが重要です。証拠となる文書が請求の根拠となり、スムーズな解決につながります。

退職後にトラブルが発生したときの相談先は？

退職後にトラブルが発生した場合、適切な相談先を知っていると解決がしやすくなります。退職後のトラブルの相談先は、以下のとおりです。

トラブルについて相談できる場所をうまく利用して、退職後のトラブルを解決へと導きましょう。

まとめ

退職手続きは退職の意思表明から始まり、必要書類の提出や引き継ぎ、最終出社までが含まれます。退職時には会社に提出する書類や返却物、会社から受け取るべきものが数多くあります。退職に必要な手続きを適切に行えば、スムーズな退職が可能です。

退職後には、健康保険や年金の切り替え、失業保険の申請、税金の手続きなど、公的手続きが必要です。適切に行って、退職後の生活へスムーズに移行しましょう。退職手続きにおいては、トラブルを避けるためにもしっかりと準備をしておくことが重要です。